Total Treatment Centerのつぶやき「看脚下」

京都市下京区の鍼灸院が日々で感じたこと思うことを呟いているブログです。

隠蔽捜査6「去就」もおもしろかった

2019年2月16日(土)

 

おはようございます

ぬるいと感じる朝ですが、週明けは冷える。

慣れすぎないように、暑さ寒さも彼岸まで。

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私の大好きな小説は、今野敏「隠蔽捜査シリーズ」です。

主人公の竜崎、こういう生き方、姿勢、態度、揺れ方…理想です。

システムや機構が本当にそれでいいのかと考える。

これは徒手検査そのもので、読むたびに自身を振り返る。

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今回は第6弾「去就」の文庫化で読みましたが(このシリーズの文庫化が一番待ち遠しい)、気のせいかいつも以上に現在の社会へ提起しているように感じた。

212項には…

【発言者が、どういうニュアンスで言ったかなど、マスコミにとっては問題ではない。彼らは、言葉尻を捉え、前後関係を無視して、糾弾を始める。ヤクザの言いがかりや、クレーマーの苦情と同じだ。ジャーナリズムよりセンセーショナリズム。それが今の日本のマスコミの現状だ。】

とある。

253項には…

言論の自由を封じることはできない。節度を期待するしかないのだが、抜いた抜かれたしか頭にないマスコミに、それを期待するのは無駄だと思っていた。心あるジャーナリストはいる。真のジャーナリズムがどのようなものであるかを知っている記者もいる。だが、その声は商業主義の前には無力だ。】

と、嘆いている。

同じ言葉を生業にしているから書いたのではないかと思う。

1つのニュース、事象、事件をじっくりやる番組は非常に少ない…というかない。

フラッシュ暗算のように次々と表示しているだけ。

小説は、特にこうしたシリーズとして続く物語には時代背景が残る。

未来でこれを読んだ人がどう感じるか、またそれをきっかけに何を考えるか、隠蔽捜査シリーズを読んでいるとそういうことを考えてしまう。

 

今野敏氏の警察小説は読み進めてしまう。

読むのが遅い私でも1日で読み終えてしまうほどに。

シリーズとしては8冊かな。

あ、最新刊が発刊されたから9冊。

機会があれば是非。

竜崎とその周りの登場人物の変わっていくところと変わらないところと、お楽しみいただければと思います。

他にも紹介したい部分があるんですが、それはまたの機会に。

 

それでは、本日も反省と学びを反芻しながら始動!